行政書士おおとり事務所

クーリングオフができない場合

お問い合わせ コーポレートサイト

クーリングオフができない場合

クーリングオフができない場合

2024/08/19

 近年、消費者保護の観点からクーリングオフ制度が注目を集めていますが、全ての取引に対してクーリングオフが使えるわけではありません。特定の条件を満たさない場合はクーリングオフができない場合があります。この記事では、クーリングオフができない場合を説明し、皆様が注意すべきポイントを整理します。

目次

     ◎ クーリングオフ制度とは?その概要と目的 ◎ 

     クーリングオフ制度とは、消費者が特定の商品やサービスを購入したときに、一定期間内であれば無条件に解除できる制度です。この制度の目的は、消費者が冷静な判断を持って取引できるようにすることです。特に、訪問販売や電話勧誘販売など、消費者が急かされる状況において、後になって考え直すことによって、後悔のない選択をサポートするために設けられています。 クーリングオフの対象となる契約は、特定商取引法、割賦販売法、保険業法、金融商品取引法等、様々な法律により定められています。例えば、エステや健康食品、保険などが該当します。消費者は、契約書面を受け取った日から8日間(又は20日間)、この制度を利用して契約を解除することができます。解除の意思は文書で通知すれば足り、理由を述べる必要はありません。この制度は、消費者保護の観点から重要であり、販売業者に対しても適切な営業活動を促す役割を果たしています。消費者が安心して買い物をできる環境を整えることで、信頼社会の実現にも寄与しています。行政書士は、クーリングオフに関する相談にも応じており、契約解除の手続きサポートを行っています。

     ◎ クーリングオフができない場合 ◎ 

     全ての取引でクーリングオフが使えるわけではありません。クーリングオフができない場合の具体例は次のとおりです。

     1.通信販売で購入した場合

      具体的には、インターネットサイトやテレビ通販を通じて購入した場合です。

      原則的にクーリングオフを使えませんが、例外的に売買契約を解除できる場合があります。

     2.クーリングオフ期間が経過した場合

      原則的に契約書受領日から8日間を経過した場合は、クーリングオフが使えません。

     3.自分で店舗等に足を運んで契約した場合

      購入者が自分で積極的に購入しており、訪問販売等のように不意打ちには当たりません。

     4.商品・サービスの対価が3000円未満の場合

      金額が少なく、消費者保護の必要性が低いため、クーリングオフができません。

     5.消耗品を開封、使用した場合

      購入した商品に関した商品が政令指定消耗品に該当する場合は、クーリングオフできません。

      但し、クーリングオフができないのは使用済分のみとなります。

     以上はクーリングオフができない場合の一例です。他にもクーリングオフができない場合があります。クーリングオフができるかどうかは専門的な知識が必要な場合があります。事前に行政書士等の専門家に相談すれば、安心してクーリングオフの手続きを進めることができます。

     ◎ 消費者が知らないクーリングオフの落とし穴 ◎ 

     クーリングオフ制度は、消費者が契約後に冷静に考え、必要に応じて契約を解除できる重要な仕組みです。しかし、この制度には見落としがちな落とし穴が存在します。多くの消費者は、契約日から一定期間内であれば無条件で解約できると思い込んでいますが、実際には特定の条件や制限が付随する場合が少なくありません。 例えば、クーリングオフの対象外となる契約もあります。これには、美容院や飲食店のサービス、また特定の通信販売などが含まれ、これらのケースでは消費者が想定するように契約を解除できないことがあります。また、契約書に記載されている解除方法や期間についても、細かく確認する必要があります。この確認や手続き方法を誤ると、権利を行使できない可能性が高まります。 さらに、消費者側がクーリングオフの手続きを行う際には、書面での通知が必要になる場合が多く、連絡を怠るとその権利を失うこともあります。制度を上手に活用し、自身を守るためにも、専門家である行政書士のアドバイスを受けることをお勧めします。

     ◎ クーリングオフができない場合の対処法 ◎ 

     クーリングオフができない場合でも、別の手段により解決ができる場合があります。

    1.民法の適用

     錯誤(民法第95条)や詐欺(民法第96条第1項)による取消しや契約不適合責任民法第562条、第559条等)民法の条文を使います。これらの条文を使うことにより解約や返品をできるようになる場合でも、クーリングオフとは違い、返品の際の手数料等は消費者の負担になります。また、民法上の要件を満たす必要もあるため注意が必要です。

    2.消費者契約法による契約取消し

     消費者保護法は消費者保護を目的としており、消費者による契約取消しの規定が設けられています。販売事業者側に一定の行為が認められる場合は、消費者が購入した商品やサービスの契約を取り消すことができます。

     このようにクーリングオフができない場合でも別の法律により解決できる場合があります。クーリングオフができない場合でも、諦めずに行政書士等の専門家へご相談ください。

     ◎ クーリングオフを適切に活用するポイント ◎ 

     クーリングオフ制度を適切に活用するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。 まず、自分の契約が対象かどうかを確認することが重要です。 次に、クーリングオフの期間について知識を持っておくことが大切です。通常、契約書面を受け取った日から起算して8日間の期間があります。この間に、必要な手続きを行うことが求められます。 さらに、手続き方法も把握しておきましょう。クーリングオフは書面で行う必要があります。具体的には、解除の意思を明確に示し、必要事項を記入した書面を相手方に送付することが肝要です。内容証明郵便を利用することで、送付した証拠を残すことができ、トラブルを防ぐ助けになります。 最後に、クーリングオフを行う際は、冷静な判断が求められます。契約を見直し、本当に解除が必要かどうかを慎重に考えることも重要です。クーリングオフには利用期間が定められているため、迅速な対応が必要です。クーリングオフのお悩みは当事務所へご相談ください。

    ----------------------------------------------------------------------
    行政書士おおとり事務所
    兵庫県伊丹市西台1-1-1
    伊丹阪急ビル5階
    電話番号 : 0120-32-7660
    FAX番号 : 072-744-7661


    ----------------------------------------------------------------------

    当店でご利用いただける電子決済のご案内

    下記よりお選びいただけます。