行政書士おおとり事務所

時効援用の実際の解決事例【相続債務】

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時効援用の実際の解決事例【相続債務】

時効援用の実際の解決事例【相続債務】

2024/11/08

 このブログでは、時効援用に関する具体的な事例を紹介し、どのように問題を解決できたのかをお伝えします。時効援用とは、時効の完成によって利益を受ける者が、時効の完成を主張することです。借金がある人の場合ですと、債権者に時効を主張することにより、その借金を消滅させることが時効援用です。時効援用により消滅時効が完成することにより、借金問題を解決することができるため、経済的な負担を軽減することができるのです。時効援用の利点や実践的方法を理解することで、法律を上手に活用していきましょう。

目次

    ◇相談内容◇

     親御さんの他界後、親御さん宛に借金の督促状が届いた。親御さんとは長年疎遠であり、どのような生活をしていたのか、詳しい生活状況は分かりませんでした。請求内容を見ると未払いの状態が続いており時効援用できる可能性がありました。また、今後も借金先から請求があるかもしれないので、他に借入がないかを確認していきたいとの相談をいただきました。

    ◇対応内容◇

    (1)時効援用

     相談時点から3ヶ月以上が経過しており、相続は単純承認となっており相続放棄は難しい状況でした。また、ご依頼者である相続人自身も相続放棄は考えていないとのことでした。

     請求書を確認したところ、最終取引から10年以上経過しており、時効援用により消滅時効を完成させて解決できる可能性がありました。時効期間が更新される事由は次のとおりです。

    ○裁判により判決を取得された。

    ○強制執行により差押えを受けた。

    ○和解の合意や返済をした。

     上記更新事由の中で、親御さんが10年以上未払いであることは請求書から確認できております。しかし、裁判や差押えがあったかどうかは、親御さんと疎遠であったお客様には全く分かりませんでした。改めて請求書を確認しましたが、判決の取得や強制執行により差押えをした記録はありませんでした。ご依頼者と協議した結果、時効援用を進めていくことになりました。

    (2)借入先調査

     親御さんの借入先を調査する手段としては、JICCやCICへ信用情報開示申込みをする方法があります。ご依頼者に申請方法や必要書類を説明したところ、調査を進めて欲しいとの要望をいただきましたので、JICCとCICへ信用情報開示の申込みをすることとなりました。

    ◇対応結果◇

    (1)時効援用

     請求されている借入先へ消滅時効援用通知書を作成し、当事務所から内容証明郵便により送付しました。その結果、消滅時効が完成し、請求されている借入れを消滅させることができました。

    (2)借入先調査

     調査を進めた結果、請求されている借入れ以外にも1社借入があることが分かりました。また、信用情報の記録から、この借入も5年以上未払いになっており、時効援用できる可能性がありました。ご依頼者と相談し、新たに判明した借入先にも消滅時効援用通知書を作成して、内容証明郵便にて送付したところ、無事に消滅時効が完成しました。

     ご依頼者よりスムーズに解決することができ、これからは安心して生活することができると大変喜んでいただきました。他界した親族の借入を請求された場合でも、消滅時効により解決できる可能性があります。焦って連絡したり、返済する前に当事務所へご相談くださいませ。当事務所にご依頼いただければ、消滅時効援用通知書の作成から送付までワンストップで対応致します。

     時効援用に関するご相談をお待ちしております。

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