行政書士おおとり事務所

経営事項審査から入札参加資格申請までの流れ

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経営事項審査から入札参加資格申請までの流れ

経営事項審査から入札参加資格申請までの流れ

2024/09/18

 建設業の中でも公共工事を受注するためには、様々な手続きを進めていく必要があります。そのため、適切なスケジュール管理が求められます。本ブログでは、経営事項審査から入札参加資格申請までの流れを説明していきます。皆様の業務拡大に向けてより効果的な運営を実現する手助けとなることを目指しています。

目次

    【経営事項審査の進め方】

     まずは、経営事項審査の進め方を説明します。

    (1)決算報告書の作成

     法人なら定められた決算日、個人であれば12月31日が決算日となり、この決算日以降に決算報告書を作成します。また、この決算報告書を税務署へ提出し、確定申告と納税をします。

    (2)決算変更届の提出

     作成した決算報告書から決算変更届を作成して、建築業の許可を取得した自治体へ提出します。なお、この決算変更届は経営事項審査の基礎資料となるため、作成には注意が必要です。

    (3)経営状況分析の申請

     法律で定められた経営状況分析機関に、経営状況分析申請書を提出します。この申請書に添付する必要書類は、審査する直前1年分の財務諸表等、建設業許可通知書(または証明書)です。また、書類提出後、3日から1週間程度で経営状況分析結果通知書が届きます。

    (4)経営規模等評価申請

     許可行政庁に対して経営規模等評価を申請します。この申請に添付する必要書類は、工事種類別完成工事高、その他の審査項目、技術職員名簿、経営状況分析結果通知書などです。

    (5)総合評定値通知書の取得

     経営規模等評価の申請後、20日~1ヶ月程度で総合評定値通知書が届きます。

    (6)入札参加資格申請を行う

     総合評定値通知書が届いたら、自社が工事の受注をしたいと考えている自治体に対して入札参加資格申請を進めます。

    【経営事項審査を受けるメリット】

     経営事項審査を受けるメリットは次のとおりです。

    ○公共工事を受注するための競争入札に参加できるようになる。

     公共工事は民間工事と比べて工事の規模が大きく、また、国や自治体から受注するため、安定した収入を見込むことができます。入札参加資格を得て公共工事を受注できるようになるのが、経営事項審査の一番大きなメリットです。

    ○自社の経営状況を把握することができる。

     経営事項審査を進めていく中で、第三者機関から自社の経営状況分析を受けられるため、自社の現状や問題点、改善点が明らかになります。そして、この問題点や改善点を解決することにより、自社の発展に繋がります。

    ○他社に対して自社の実績をアピールできる。

     公共工事を受注できるようになれば、周りの企業から公共工事を受注できる会社として高い評価を得ることができます。その結果、公共工事だけではなく、民間企業からも工事を受注できるようになる可能性が高くなります。

    【経営事項審査をスムーズに進めるためのポイント】

     経営事項審査から入札参加資格申請までをスムーズに進めていくためには、事前にスケジュール管理をして各申請手続きを進めることが重要です。決算報告書の作成から総合評定値通知書の取得までは、約6ヶ月かかります。また、入札参加資格の募集時期は自治体により異なっておりますが、多くの場合は11月から翌年の2月に募集されています。例えば、決算時期が3月、入札参加資格の募集時期が11月に始まる場合は、この募集が始まるまでに総合評定値通知書を取得しなければなりません。また、複数の自治体に申請する場合は募集日程や申請書類が自治体ごとに異なっているため、入札参加資格申請がかなり煩雑になる場合もあります。経営事項審査を進めるために適切なスケジュール管理をして、業務の効率化を図りましょう。

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